ひながたをたどり 陽気ぐらしの台となりましょう
ある晩のこと。
ボクの近くでとってもいい香りがしてきたと思ったら、
まっ白な花がふんわりふくらんでいたんだ。
「月下美人」っていうんだって。
一晩しか咲かないから、今晩がそのときだって、
おうちのひとが、お部屋に入れたらしい。
その晩、大輪の花を咲かせた「月下美人」は
まさに月の下にたたずむLadyのようだった。
ボクはその甘い香りにつつまれながらうっとりと
「月下美人」を眺めつつ、眠りについたんだ。